2.4 なりたい自分と今の自分
教室に残されたワタシ達は、10分ほど休憩を入れることにした。休憩の間にそれぞれ自分の自己分析シートをコピーして配った。 「渋さんの講義を聞いてどう思った? チャビーは何が印象に残った?」 「そうだね〜、ボクはネズミ取りの…
教室に残されたワタシ達は、10分ほど休憩を入れることにした。休憩の間にそれぞれ自分の自己分析シートをコピーして配った。 「渋さんの講義を聞いてどう思った? チャビーは何が印象に残った?」 「そうだね〜、ボクはネズミ取りの…
その日は澄み切った天気で、図書館の窓から外を見渡すと、新緑の若葉が映える清々しい風景が広がっていた。いい天気だな~、お散歩に行きたいな~と思ったが、そういうわけにもいかない。 昨晩の夜9時ごろ、渋さんから事前課題メールが…
そのちょうど1週間後。ワタシ達は2回目の講義を受けていた。 「今日は『強運力』の講義となる。だが、講義の前に、課題を提出してくれ。それぞれの予想を教えるように」 「7番ワンダフルライフ、1番ミリオンダラーベイビーで決まり…
ケビンは上気した顔で興奮気味に話し続けた。 「幸運を引き寄せるためのアプローチは大きく分けて2つある。1つはトライアンドエラー、もう1つはリスクテイキングだよ。順を追って説明していくからね」 そう言って、ケビンはホワイト…
「じゃあ次に2つ目のアプローチ、リスクテイキングについて話すね。これは、リスクが大きくて、何回もチャレンジできそうにないような場合に有効だ。そういう場合には、トライアンドエラーとは別の戦略を考える必要がある。古くからのこ…
ストレイキャッツハウスのランチは、ビュッフェ形式だった。ワタシ、ヨシムネ、チャビー、渋さん、ケビンの5匹で、カフェの奥にあるソファのテーブル席を陣取った。チャビーはお皿を山盛りにしただけでは飽き足らず、オプションでステー…
その日ワタシは、ケビンに教えてもらった住所を頼りに、キャッツアイのオフィスに向かっていた。オフィスビルは都心の一等地にある50階建ての高層ビルで、特徴的な形をしているから、近づけばすぐに分かるとケビンは言っていた。 ここ…
「じゃあ、ネコ美さんはこのノートパソコンを使って、このフォームに情報を入力していってちょうだい。マニュアルはこれを見ながらやってね。その間に、私は事前課題を渋さんに送ってしまうわ。どうせ渋さんを経由して、あなたにも転送さ…
「今日の講義は3回目じゃな。『コミュニケーション力』は、こちらいるサラに担当してもらう。よろしくな」 「みなさん、こんにちは。私はサラです。仕事はコンサルタントです。主に、立ち上げたばかりの若い会社で、社内の制度を作った…